6/28🧭アメリカ金融市場の「なぜ?」に迫る:常識を疑い、本質を見抜く問いの力

ハドソン・パートナーズ・米国株式市場

昨日のブログは、

6/27🧭アメリカ(米国)株式市場:「視点」「視座」

と題し、「背景」「アメリカ、現実社会の人のつながり」「メカニズム」「ポートフォリオ」「時間軸」などをテーマにしながら、展開しました。

 

https://www.outlier2023.club/%e3%83%8f%e3%83%89%e3%82%bd%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%83%bb%e7%b1%b3%e5%9b%bd%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e5%b8%82%e5%a0%b4/6-27%f0%9f%a7%ad%e3%82%a2%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%82%ab%ef%bc%88%e7%b1%b3%e5%9b%bd%ef%bc%89%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e5%b8%82%e5%a0%b4%ef%bc%9a%e3%80%8c%e8%a6%96%e7%82%b9%e3%80%8d%e3%80%8c%e8%a6%96%e5%ba%a7/

 

アメリカの金融市場を読み解く際に、私たちにとって本当に重要なのは、すぐに答えを求めることではなく、まず、ここで、この時、この瞬間「どのような問いを立てるか」を見極める姿勢です。

市場はしばしば、経済理論や政策のロジックに沿って説明されますが、現実の動きはその論理構造とずれていることがあります。解釈などにおいて、表面的な説明だけでは捉えきれない複雑な力学が存在しています。

そうした現実と理論のズレに気づくことこそ、求められることなのではないでしょうか。

そうしたズレに気づいたとき、私たちはまさに正面から向き合わなければなりません。

そのズレを問い直すことが、深い理解への入り口となります。

問いを立てるだけで、視野は、政策や政治、さらには構造的なリスクや本質へと広がっていきます。

問いの立て方ひとつで、見える風景は大きく変わります。アメリカ市場と向き合うとは、その時々、「そもそも」からのロジックと現実の差異を見つめ、問いを立て、その答えを探し続ける営みなでもあると考えます。

「問い」「ロジック」「現実」

たとえば、

「なぜ、過去の経済モデルや理論が、今の市場の動きを正確に予測できないのだろうか?」

「現在、市場で語られている『一般的な説明』には、どのような『前提』が隠されており、その前提は本当に現実と合致しているのだろうか?」

「もし、今の市場の動きが、表面的なニュースや論理では説明できないとすれば、一体どのような『力学』が働いているのだろうか?」

「一見、矛盾しているように見える市場の動きは、実はどのような『構造的な変化』を示唆しているのだろうか?」

「私たちの『常識』や『期待』が、市場の現実と食い違っているとすれば、その原因はどこにあるのだろうか?」

“Many investors are guilty of the mistake of confusing brains with a bull market.”
― Howard Marks

上昇相場でたまたま利益を得たことを、あたかも自らの知性や先見性の結果と誤認する投資家たちに対し、ハワード・マークス氏は冷徹に指摘します。

強気相場に乗って得た偶然の成果を「自分の頭の良さ」と取り違えるのは、思考停止の典型です。
自らの仮説を構築せず、ただ流れに乗るだけで「わかっているつもり」になってしまう——そうした投資姿勢に対して、彼は一貫して知的に無価値であると見なしています。

“You have to know what you don’t know. The biggest problem is that people are overconfident and under-informed.”
― Ray Dalio

ブリッジウォーター創業者レイ・ダリオ氏は、「自分に何がわかっていないか」を自覚することの重要性を強調します。実態を理解せずに過信し、他者の言葉に乗って判断する人たちが、最も危険であると明言しています。市場を表層的に捉え、安易に結論を出す姿勢に対して、彼は静かに、しかし、はっきりと距離を置いています。

ウォール街の巨人たちは、こうした“素人の万能感”を容赦なく切り捨てます。一度うまくいった経験を過信し、自己演出を成果と取り違える人たちを、彼らは敬意の対象とは見なしません。

他人の意見に安易に流され、自ら問いを持たないまま市場に飛び込む人たちには、冷笑すら向けないほどの無関心すら感じられます。

そして、こうした“自己認識を欠いた投資姿勢”こそが、プロフェッショナルにとって最も忌避すべき対象なのでしょう。

ハドソン・パートナーズ・クラブ公式サイト「洞察・実践の広場」から

現実のウォール街で目の当たりにしたのは、話す順番を待つ人々ではなく、深く耳を傾け、本質を掴むことに長けた「聞き上手」なプロフェッショナルたちでした。彼らの知性は、滔々と語る言葉の量ではなく、本質を見極める静かな洞察と、質の高い問いを立てる能力によって示されていました。

“The wise man doesn’t give the right answers, he poses the right questions.”

— Claude Lévi-Strauss

「賢者は正しい答えを与えるのではなく、正しい問いを立てる。」 — クロード・レヴィ=ストロース(フランスの文化人類学者)

この言葉は、20世紀を代表するフランスの文化人類学者、クロード・レヴィ=ストロースが述べたものです。彼の思想は、真の知性が、既成の答えを提示することではなく、物事の本質を明らかにするような、鋭い問いを立てる能力にあることを示唆しています。聞くことによってこそ、相手の言葉の奥に隠された「正しい問い」を見出し、本質に到達する鍵が得られるのです。

ハドソン・パートナーズ・クラブ公式サイト「はじめての方へ」から

Our platform is exclusively designed for individuals driven by a genuine quest for profound insights and practical application.「私たちのプラットフォームは、深い洞察と実践的な応用に対する真摯な探求心を持つ方々のためだけに設計されています。」

🔑ここは、本質を追求し、深く考え続け、洞察と実践を探求し、成果に変えて行く皆さまのために設計された空間です。

 

本日は、この後、まさに「問い」を立てるところから、はじめています。

ハドソン・サークルの皆さまにおかれましては、

どうぞ、最後まで、存分にご覧いただけましたら幸いです。

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