5/29🧭アメリカ(米国)株式市場:プロの目が集中する「見えない前提」、見えざる設計図

ハドソン・パートナーズ・米国株式市場

無料AIの限界と、情報階層への理解

便利な時代になりました。

いまや、無料のAIが手元でさまざまな作業を手伝ってくれる。文章の校正、データの要約、知識の補完──少し前までは人手を介していたことが、瞬時に処理されるようになったのですから、その進歩には目を見張るものがあります。

とはいえ、無料という言葉には、時に代償が潜んでいることも忘れてはなりません。

一部の無料AIでは、通り一遍の、どちらとも取れる曖昧な回答しか得られず、明らかな事実誤認が堂々と提示されるケースさえあります。それどころか、誤った内容をあたかも正しいかのように語り、誤解を助長することもある。しかもその誤りを「間違い」と認める姿勢すら見せない──そうした姿勢に直面すると、ユーザー側が議論する意欲すら失ってしまうのも無理はありません。

実際、海外でもそうした「無料AI」に対しては、冷笑や皮肉が少なからず向けられているようです。

その評価を目にすると、「やはりな」と思わずにはいられません。

無料であること自体が悪いわけではありません。むしろ、入り口としての「無料」は社会的にも意義のある仕組みです。

しかし一方で、情報には階層があります。

質の高い知識、精緻な洞察、整合性のとれた分析は、情報のヒエラルキーの中で、やはり有料の領域に位置づけられるべきものです。それを理解せず、無料のAIにすべてを委ねる姿勢は、いわば情報リテラシーの危機に等しいとも言えるでしょう。

「情報強者であること」は、時代を問わず価値あるスキルです。
そして、「強さ」とは、情報の取捨選択と、その本質を見極める力に他なりません。

もし、その力を持たないまま無防備に無料AIを頼れば──最悪の事態(worse comes worse)を招く可能性も否定できません。

すべてを言うつもりはありませんが、敢えて言葉を選びつつ申し上げれば、

「無料AIの限界に気づかないことは、限界ある情報理解に甘んじることに他ならない」──そうした静かな危機意識を、心に留めておくべき時代なのかもしれません。

 

昨日のブログは、

「5/28🧭日々のニュースでは報じられない、ある変化の兆しに注目」

と題して、お送りいたしました。

 

https://www.outlier2023.club/%e3%83%8f%e3%83%89%e3%82%bd%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%83%bb%e7%b1%b3%e5%9b%bd%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e5%b8%82%e5%a0%b4/5-28%f0%9f%a7%ad%e6%97%a5%e3%80%85%e3%81%ae%e3%83%8b%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%81%a7%e3%81%af%e5%a0%b1%e3%81%98%e3%82%89%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e3%80%81%e3%81%82%e3%82%8b%e5%a4%89%e5%8c%96/

 

「ハドソンボイス」の深層解析対談と、週5回更新される米国株式・金融市場ブログは、互いに呼応しながら展開しています。

日々のブログは、単なる出来事の羅列ではなく、ひとつの大きな流れの中で一貫した視点をもって綴られており、各記事が有機的につながる構成となっています。

ぜひ、言葉の端々や背景にある事象を拾いながら、ひとつひとつのブログを読み進めてみてください。対談とブログを行き来することで、理解の奥行きが広がり、政策と市場の本質がより立体的に浮かび上がり、各市場に対する解像度が上昇すると考えております。

さて、本日は、昨日のブログで、ポイント、焦点として、述べましたこと、ひとつ、ひとつ、より詳しく、紐解いてまいります。

昨日、ブログ全体で述べておりますこと、これも大変重要なことでございますが、本日のこれこそ、今、5月29日木曜日から、この先、もっとも重要な目に見えない前提と設計図です。

私個人の場合は、今後のリスクアセット、特にアメリカ(米国)株式市場を見て行く場合に、経済指標も大事でしょうし、個別企業の業績発表も大きな話題をさらい、大事でございましょうけれども、この構造を知らずして、語らずして、理解せずして、話題にせずして、他のことを一生懸命に語って見ても、金融市場の見方については、根本的な視点に立つと、必ずしも意味を成さないのではないかとさえ考えています。

いかにもっともらしい言説が並ぼうとも、この本質に触れぬ限り、私はその場を訪れることはありません。根源に目を向けることなく語られる言葉には、いかなる意義も見出せず、そうした場に身を置くこと自体が虚ろであると考えるからです。そもそも、そうした浅薄さは、見る人が見ればたちまち見透かされるもの。価値ではなく価格を、真理ではなく“無料”を追いかける風潮の中で交わされる議論に、本質が宿ることはまずありません。

誰が、なにを、どうしようとしているのか?それは、具体的に掘り下げて行くとどういうことで、どういうことにつながり、どういう反応につながるのか?

英語で、「All your cards on the table」と言います。

隠しごとなく、すべてを明らかにする/本音や考え、情報をすべてさらけ出す

この表現は、トランプゲームなどに由来していて、「手札=戦略や考え」を隠さずすべて見せる、ということから来ています。

ビジネスでも人間関係でも、「もう駆け引きやごまかしはやめて、正直に話しましょう」「腹を割って話しましょう」というときに使われます。

今回も、プレミアム会員の皆さまに向けて、まさに、それを、行っております。そもそも、駆け引きなどは全くございません。

ブレークダウン、整理して、一目でサッとご覧になっていただけますように、展開いたしております。また、それに対する批判派の見解と根拠、観点も併せて、対比致しております。

もちろん、今回も、一目瞭然でございます。

プレミアム会員の皆さまにおかれましては、昨日述べておりますポイントから、今度はそれを裏返しにするかたちで、もう一度、それを、根本から、ご覧になっていただけましたらと思っております。

そして、今日は、それそのものについて、肯定と批判、両方の観点から、そこをじっくりご覧になっていただき、ご自身の目の前にある、今後の目に見える成果につなげていただけますよう、ご活用いただけましたらと思っております。

私たちがリスク資産、特にアメリカ(米国)株式市場を見つめるとき、その背後にある構造——たとえば、財政と金融の関係やFRBと政府の力学——を理解しておくことは、きわめて重要です。

こうした背景を知らずして、その時々の経済指標の変動や関税の話題にだけ反応していても、どうしても議論は表層的なものにとどまりがちです。

何かのコメントや分析を目にしたとき、それがそもそもそうした構造的な視点から語られている場なのか、あるいは短期的な材料だけを扱っている場なのか、そうした「視点の深さ」を見極める目を持つことも、賢明な投資家の皆さまにとっては大切かもしれません。

表立って、包括的かつ本質的にこうしたテーマが説明されている場所は、実のところ、それほど多くはないのかもしれません。

本日述べております、○○や■■のような話題は、市場の「見えない前提」として存在しており、経済指標や短期材料よりも強いトレンド形成力を持つことが多いため、ここでの指摘は、マーケットに関する実務的な観点から、いたって妥当かと考えております。今、この時、ここで、確認しておく必要があると思います。

5月27日(火)と28日(水)の米国株式市場は、まさに昨日そして本日お話ししているこの視点から捉えることで、その動きに対する解像度が一段と高まるはずです。市場の反応を、表層的な値動きではなく、本質に根ざした観点から読み解くことが、より的確な理解につながると考えています。今後、この先に向けて。

群集(心理)の中に身をゆだね、時にその熱に身を任せて踊ることもまた、一つの楽しみ方でしょう。けれど一方で、流れの外側に静かに立ち、視点と視座を保ちながら、“何に気づくか”を重んじる方々も、確かにいらっしゃいます。

アメリカ時間の、5月21日水曜日に目のあたりにしたこと、5月26日月曜日に目の当たりにしたこと、そこから、この27日、そして28日、大事なポイントですね。気づいた方には、確かに見えていたはずです。見過ごされがちなところにこそ、今、大事なサインが潜んでいます。

“何に気づくか”を重んじる、プレミアム会員の皆さまへ。

本日の『これだけは』、どうかお見逃しなきよう、お願いいたします。

記事を読むにはログインが必要です。 ログインはこちら 新規会員登録はこちら