先週末のアメリカ(米国)株式市場、金融市場に関するブログは、
「5/24🧭アメリカの高見からの指摘と現実の対比に浮かぶ本質:いま私たちが直面する真実」
と題して、お送りさせていただきました。
静かに届く声の、その向こうへ
― 本当に深かった5月26日のハドソンボイス第4回目の深層解析対談を終えて、今、思うこと
世の中、自然科学、社会科学、分野問わず、どの分野においても。
たとえば、美容、芸術、金融、政治——その本質に触れる言葉は、きっと、その世界を実際に生き抜いてきた人にしか生まれないでしょう。
経験に裏打ちされていない発言は、どれほど巧みに飾られていても、薄く、軽く、聞く人の心に深くは届かないものです。表面的な知識や、ネットで拾った断片的な情報をつなぎ合わせて、いかにもらしく見せても、本質を感じ取る人々の前では、その底の浅さがすぐに露見します。
私たちが関わろうとしているのは、そうした「なんとなくすごそう」で終わる世界ではありません。
AIが情報を収集・生成できる時代においては、単に「何を知っているか」だけでは意味を成さず、そこから何を考え、どう結論を導くかという“思考の質”こそが問われます。そして、その思考の背後にある「実際に生きてきた経験」が、判断に深みと立体感を与えてくれます。
現場に身を置き、緊張と責任の中で決断し、闘い、行動してきた者だけが、語るに足る言葉を持つのです。他者の視線を背に、自分の責任で判断を下してきた時間の積み重ねは、書物やマニュアルでは再現できない重みを言葉に宿らせます。
そこにあるのは、誰かの意見をなぞったものなどでは毛頭なく、自分の足で歩いた痕跡としての言葉です。経験からしか生まれないその言葉は、強く、しなやかで、説得力を帯びます。
そして、私たちはよく知っています。敗者はしゃべる順番を待ち、勝者は聞き手にまわるということを。私たちふたりは、それぞれの分野で、多くの方々の話に耳を傾けてきました。言葉よりも、沈黙や間に宿る意図を汲み取るような時間を重ねてきました。
その積み重ねがあるからこそ、いま、私たちは「話すべきとき」と「話すべき相手」を選んでいます。これは、広く届けるための言葉ではありません。いま、本当に必要としている方にだけ、届けばよいと考えています。
重みのない言葉や借り物の思考が集まる場所には、“似た者同士”の共鳴以上のものは生まれません。そこで共有されるのは、無難さという安心感と、正解らしきものの模倣に過ぎないと考えます。
これからの時代に本当に求められるのは、情報の量ということよりも、思考と経験の厚みであると私たちは考えます。
情報を多く持っている人が強いのではありません。真に意味のある情報を選び抜き、自らの言葉で語れる人こそが、これからの時代を形づくっていくのだと思います。
そしてその語りには、必ず語るに足る過去と、語ることを選んだ理由があります。私たちの発信は、そうした視点を持つ皆さまに向けて、お届けしています。
スタエフで交流させていただいている皆さまの多くは、ご自身のバックグラウンドをある程度開示されていて、とてもわかりやすく、ありがたく感じております。
また、専門分野がまったく異なっていても、「きっとこの方は、すごい経験を積まれてきた方なのだろうな」「いまを、一生懸命に生きておられる方なんだろうな」と感じさせられる方にフォローしていただいたときは、やはりとても嬉しくなります。
声と人柄を通じてじんわりと信頼が育っていく──そんな空気が、スタエフの良さかもしれませんね。
さて、マーケット。
本日は、たとえ話から、始めさせていただきます。
たとえば、ある山奥の村に、大昔から皆が「これは、たぶん絶対に崩れない」と信じてきた石橋があったとしましょう。
その橋は、近隣のすべての村にとって重要な道であり、物資の運搬も、人々の往来も、その橋なくしては成立しません。だから誰もがその橋の存在を当たり前に信じ、疑うこともなく日々を過ごしてきました。
ところがある日、その橋の下を流れる川の水量がわずかに増え、わずかな音を立てて橋の石が一部緩んでいることに気づいた者が現れました。
その異変に最初に反応したのは、橋を使わない遠くの村の人々でした。「あの橋、大丈夫か?」と。
次に反応したのは、橋の存在に依存している一部の運送業者たち。「通れなくなる前に、別のルートを探しておくべきかも」と。
しかし、橋のそばに住んでいる人たちほど、「いやいや、あの橋が崩れるわけがない」と言い張ります。なにしろ、その橋の存在そのものが「前提」だからです。
ここでは、石橋が崩れる、崩れないの話をしているのではありません。
このような“揺らぎ”は、表面的には目立たず、速報にはなりません。けれども、それが意味していることは、時にとても深く、そして重い。少なくとも、それが何を意味しているのかは、知っておく必要がある。
それを知っておくということを、具体的に、成果に向けて、どう役立てるのか?
今日は、これまで述べてきたことからも、この後、まず、最近、目にしたひとつの事象を一つ取り上げて、深掘り、洞察します。
その後、アメリカ(米国)株式市場のお話をさせていただきます。ひとつ取り上げての洞察と、本日のアメリカ(米国)株式市場の欄で述べております「本日のポイント」のところ、やはり、一連、つながっているんですよね。
これは、第4回のハドソンボイス深層解析対談有料本編をお聴きになられたプレミアム会員の皆さまにしか、この時点では、ハドソンボイスは届いていないことであると思いますが。
元財務大臣政務官の緻密、的確、鋭い指摘。
財政政策、金融政策、日銀、FRBの次の行動、そして、日本とアメリカ。聞き逃すことはできませんし、聞き逃すには、もったいなさすぎると私自身は強く感じています。
あれこれ、回り道をすることなく、直接お話を聞く機会があるのであれば、それは、聞かなきゃ、それが、一番ストレートで、自分の成果に直接つながることだと思えることですから。
各国中央銀行の動きを洞察しながら、「本日のポイント」のところで、いまのアメリカの株式市場を見て行くにあたっての見落とすことのできないポイント、焦点について触れています。ここは、表層的なニュースとは、また、異なります。
あふれるノイズと距離を置き、自分の頭で深く考える。そのためのサポートを手に入れ、自分自身の目に見える成果をつかみ取る時間を大切になさっている皆さまへ。
本編(有料記事)で、まずは、知っておく必要があるところから、具体的な数値と事実をもとに読み解いていきます。
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