昨日のブログは、
「5/23🧭米国株と金融の本質を学ぶ|“投資=ギャンブル”ではない理由と構造的な視点」
と題して、お送りさせていただきました。
昨日、stand.fm、スタエフで申し上げました通り、昨日スタエフでお話させていただきました内容を、ここに、文章として整理させていただきます。
「お金の現在価値と将来価値」──未来のお金は、いくらの価値があるのか?
「時はお金なり」と言いますが、実は「お金にも時間がある」のです。
たとえば、あなたが今日1万円を手にした場合、それは1年後の1万円と同じ価値でしょうか?──答えは、いいえ。
これこそが、「現在価値」と「将来価値」の考え方です。
- 将来価値とは?
まずは将来価値(Future Value)から見てみましょう。簡単に言えば、「今持っているお金が、時間の経過とともにどれだけ増えるか?」という概念です。たとえば、年利5%で預金すれば、今日の1万円は1年後に10,500円になります。この増えた額を含めた将来のお金の価値が、将来価値です。
- 現在価値とは?
反対に、将来受け取るお金の価値を「今日の価値」に換算するのが現在価値(Present Value)です。
たとえば「1年後に1万円もらえる」と聞いて、あなたはそれを「今いくらの価値」と感じるでしょうか?もし年利5%なら、その1万円は「今の価値に換算すると約9,524円」。なぜなら、今9,524円あれば、1年後には1万円になるからです。
- なぜこの考え方が大事なのか?
理由はシンプルです。意思決定の判断基準になるからです。
たとえば、あなたがビジネス投資、住宅ローン、老後資金の積立などを考えるとき、将来得られるお金が「今の価値でどれほどか」を知ることは不可欠です。
金融の世界では「お金には時間的価値がある(Time Value of Money)」という原則があります。
つまり、同じ金額でも、いつ手にするかで価値は変わるということ。インフレ、金利、リスクの存在が、それを後押しします。
- 身近な例で考えてみる
たとえば、宝くじに当たって「今すぐ1億円」か「10年後に1億2,000万円」かを選べるとします。どちらを選ぶべきか?利率、インフレ、運用方法を考慮し、「現在価値」で判断するのが賢い選択です。
- お金は“時間の中で価値が動く”
将来価値と現在価値は、単なる金融用語ではありません。これは、未来に備えるための思考法であり、資産形成や投資判断の基礎となる考え方です。
「将来の1万円」と「今の1万円」は、同じ顔をしていても価値が違う──この感覚を持てるかどうかが、経済的な自由を得る第一歩となるではないでしょうか。
以上が、昨日、スタエフでお話させていただきましたことの文章表現です。声と文章とで、表現はそれぞれ多少異なりますが、同じこと、同じ内容でございます。
また、昨日は、スタエフにて、別途、『無料情報の”落とし穴”と金融リテラシーの誤解ーーーわかりやすさの罠を超えて』と題して、金融リテラシー、情報リテラシーについて、5分ほどお話させていただきました。
金融リテラシーにつきまして、昨日のスタエフの話とは少し異なるアングルから、ここで少々お話させていただきますと。
「ニュースや解説と一緒に踊ることが金融の本質ではない」という考え方は、冷静な金融リテラシーに基づいた重要な指摘です。
事実と背景
■ニュースヘッドラインや短期的解説は、多くの場合、事後的で表層的であり、センセーショナルな要素が重視されがちです。金融報道におけるヘッドラインや短期解説が事後的・センセーショナルになりがちである点は、学術論文や金融業界の実務経験者の間でも広く認識されています。金融市場が多因子的で複雑であるという見方も、経済学・ファイナンス理論の基本的な理解と一致しています。
■金融市場は複雑な要因の連鎖反応(政策、マクロ経済、需給、センチメント等)によって動くため、単一ニュースの断片では全体像を捉えきれません。市場は複合的要因で動く → 単一ニュースでは理解できない → よってニュースに過敏に反応することは市場の本質理解とは異なります。
■プロの投資家や戦略家ほど、「ニュースにどう反応するか」ではなく、「なぜ今それが報じられたのか」「市場がどう織り込んでいるのか」を冷静に分析します。
■「ニュースに踊る」のは、速報性を重視した、より投機的なスタイルにおいて頻繁に見られる反応であり、市場の構造的理解とは異なるアプローチです。速報性を重視する投資スタイルが瞬間的な価格変動に着目するという特徴づけも、実務・学術の両方に照らして整合的だと考えています。
🧠情報は羅列された瞬間にその意味を失いかねません。知見とは、断片を超え、背景と文脈を読む静かな思考の中から立ち現れるものです。単に情報を並べるだけでは、真の理解には至りません。情報を文脈の中で読み解き、相互の関係性を見極める視点こそが、複雑な市場を捉える上で本質的に求められる姿勢です。
🧭ハドソン・パートナーズ・クラブは、こうした市場理解の本質を深く踏まえたうえで、単なる情報提供ではなく、背景を読み解き、意味を照らし出す“中世ヨーロッパのギルドからインスピレーションを得た独自の情報発信プラットフォーム”として機能しています。他に類をみない視点と経験に裏打ちされた洞察、まさにその視座こそが、私たちの核です。
さて、
本日は、この後、ブログ本編をじっくりとお楽しみいただければと思います。
本日の読みどころは、アメリカのご高見からのご指摘と、まさに今、私たちの眼前に広がる現実との鮮やかな対比にございます。
本編のその前に、少しだけ前提となる、公式サイトでも述べている視点を共有させてください。
『いまの社会には、「失敗してはいけない」という無言の圧力が、知らず知らずのうちに私たちを包み込んでいるように思います。間違いを恐れ、挑戦を控える空気は、多くの場面で新たな可能性の芽を摘んでしまいかねません。
しかし、学びとは本来、試行錯誤を重ねながら深めていくものです。失敗は避けるべきものではなく、むしろ、理解と成長のために欠かせないプロセスなのです。
これは、金融の世界にも通じる話です。金融とは、運に任せる博打ではありません。将来を見据えて、限られた資源をどう活かすか。どのようにリスクを捉え、制御していくか。そこには、論理的な構造と冷静な判断が不可欠です。
にもかかわらず、一時的な値動きや断片的な情報に振り回されると、金融の本質が「偶然性のゲーム」にすり替わってしまう恐れがあります。まさに、そうした認識こそが、今あらためて見直すべき課題ではないでしょうか。』
こうした背景を踏まえていただきながら、本日の本編をお読みいただきますと、より自然に内容が腑に落ちるのではないかと思っております。
今、目の前にある現実。
それでは、どうぞ、本編をお楽しみください。
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